ご無沙汰しております。お仕事と不動産鑑定士の修了考査などで忙しく、更新が遅れておりました。
今後またブログの方も再開していきたいと思います。
さて、久しぶりにみなとみらいで大きな取引が行われましたので、今回はそちらをご紹介します。
取引の対象は、みなとみらい駅直結の「みなとみらいセンタービル」です。
参考記事
https://xtech.nikkei.com/kn/atcl/nfmnews/15/021406423/
参考:日経不動産マーケット情報より

みなとみらいセンタービルの概要
■所在:横浜市西区みなとみらい3-6-1
■用途:事務所、店舗
■構造:鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造
■規模:地下2階付地上21階建
■敷地面積:10,131.57㎡
■延床面積:95,220.30㎡
■竣工:2010年5月
■施工:大成建設
取引金額は980億円!
みなとみらいセンタービルは、当初はオリックス不動産、大和ハウス工業、ケン・コーポレーションの3社による「オーディーケー特定目的会社」が所有していましたが、2017年に香港系のガウ・キャピタルに売却。
この時の取引金額が約800億円と言われています(wiki、日経不動産マーケット情報、日経新聞等)。
2017年当時でも、還元利回りは3%前半ではないかと言われて私の周りで話題になりましたが、その頃からさらに価格が上がっているのは驚きです。
約3年で+20%超ですので、ガウ・キャピタルとしてはナイスディールだったのではないでしょうか。
他のビルの価格
J-REITが公表している他のオフィスビルの最新の鑑定評価額を見てみましょう。
・三菱重工横浜ビル(準共有持分23%) 14,900百万円、CR:3.9% 価格時点2019.10末 ・MMパークビル 41,500百万円、CR:4.0% 価格時点2019.9末 ・クイーンズタワーA棟 22,300百万円、3.8% 価格時点2019.9末 ・日石横浜ビル 29,900百万円、CR:3.7% 価格時点2019.12末
三菱重工横浜ビルはほぼ一棟貸し、クイーンズタワーは権利関係が複雑といった特徴があるので、上記4つの中ではマルチテナントかつ隣接ビルである、MMパークビルが一番みなとみらいセンタービルと類似するかもしれません。
延床面積の比率でMMパークビルの価格をみなとみらいセンタービルに引き直してみると700億円の後半となりますので、今回の取引の買主であるゴールドマン・サックスのSPCは、みなとみらいセンタービルの高いポテンシャルに注目して取引したものと考えられます。
直近では山下ふ頭のIRは、疑惑や反対派の活動などにより先行き不透明感が増してきています。
これらがどのように取引価格に影響しているかは分かりませんが、他のビルも賃料の上昇などを通じて、価値が高まってくると良いですね!
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