今年は121人合格!令和元年度不動産鑑定士試験論文式試験

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国土交通省土地鑑定委員会は10月18日、今年8月3~5日に行われた不動産鑑定士試験論文式試験の合格者を発表しました。受験者は4年連続、合格者は5年連続で増加となっています。

国土交通省報道発表

試験概要

不動産鑑定士試験は、不動産の鑑定評価に関する法律(以下「法」という。)に基づき、不動産鑑定士となろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定するもので、土地鑑定委員会が短答式及び論文式により行っています。

今回の合格発表は、論文式試験のもので、これに合格した人は次の段階の「実務修習」に進めることになります。

試験の結果

令和元年度の合格者の属性は以下の通りです。合格率は長く10%程度で推移していましたが、最近の数年間は14~15%弱で推移しています。

・申込者数:1,276人
・受験者数:810人
・合格者数:121人14.9%、対受験者数)
・合格最低点:353点
(ただし、各科目別に設定された合格基準点を満たさないものを除く)
・科目別平均点(カッコ内は平成30年度の点数)
  民法      :45.7点(43.4点)
  経済学     :40.1点(36.8点)
  会計学     :38.1点(54.4点)
  鑑定理論    :120.2点(131.8点)
・総合結果
  平均点     :244.1点(266.4点)
  合格最高点   :491点(494点)

平均点は昨年から20点下がっています。単純比較はできませんが、今年の方が点の取りにくい問題だったようです。鑑定理論は、理論の問題をチラ見した程度ですが、例年通りの対策をしていると、単純な定義の記述で済むのか、派生して色々書き連ねた方がいいのか判断がつきづらく、確かに点は取りづらいかなと思いました。

合格者の属性

・性別:男性101名、女性20名
・年齢:平均34.3歳、最高齢68歳、最年少19歳
・年代別合格率(報道発表資料より作成)
  30歳未満:28.7%
  30代  :16.3%
  40代  :12.0%
  50代  :5.8%
  60代以上:1.6%

合格率は、例年通り若い方が高い傾向となっています。個人的には、若い方は会社の支援がある方、専業で勉強ができる環境にある方などが多くなるので、合格率が高い傾向になっているのではないかと思います。最近の試験の特性としては、継続すれば受からない試験では決してないので、合格率が下がる年代の方も上記の結果は気にせずに勉強を続けることが合格への秘訣だと思います。

合格後にあること、やること

【合格証書】

合格後、数日内に合格証書が届きます。私は、これが来てやっと受かったことを確信できました笑。やはり、数字の掲示だけだと、去年の合格発表を見てるんじゃないかとか不安になりますね。


【官報掲載】

今年は11月1日(金)の官報に名前が載るようですね。ネットで最新の官報はみられるようになっていますので、残しておきたい人はPDF保存しておくといいです。紙版は各官報販売所等で購入できますので、購入してみてください。


【実務修習申し込み】

今年の実務修習を受ける方は以下のURLに第14回の実務修習の案内が出ています。

「第14回実務修習」受講申請に係るご案内

「みなし申請」のできる方とそうでない方とで受講に係る書類の提出期限が異なるので注意してください。

ちなみに、実務修習には1年コース、2年コースと2種類のコースがありますが、十分な不動産業界・鑑定業界経験がない限りは、2年コースが個人的にはオススメです。


【成績開示請求】

これは完全に興味のある方のみの内容です。残念な結果だった方は、点数と合格者内でのランクが記載されたはがきサイズの成績通知書が送られてきますが、合格者は成績開示をしない限り、自分がどのレベルで受かったのかわかりません。
以前は、開示請求の仕方をネットで探したものですが、現在は以下のページで請求の方法等が記載されて分かりやすくなっています。

不動産鑑定士試験受験者ファイル等に係る保有個人情報の開示請求について

これをすると、各科目の点数、総合点数の順位、採点前の答案(写し)が貰えます。どんな順位でも合格には変わりありませんが、これからプロの世界に入っていく以上、そのプロ候補の中でも前提となる知識に対する自分の理解度を測る意味でも、開示請求はしておいて損はないと思います。

最後に

今年合格された方は、おめでとうございました。 私のまわりでも、受かった人、残念だった人、色々な方がいました。やはり勉強する時間を多く確保できた人の中から合格者が出てくる傾向があります。継続すれば受かる試験なので、落ち着いて自分のペースで今後も勉強を頑張ってください。

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