積水ハウス・リート投資法人が市内で取得・譲渡

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積水ハウス・リート投資法人は9月27日、横浜市内で国内不動産信託受益権の取得・譲渡をそれぞれ1件行ったことを公表しました。譲渡された「エスティメゾン横浜」は、従来からは一段と低い利回りで取引されたものと思われます。

取得した物件の概要

物件名:エスティメゾン横浜青葉台サウス
所在:神奈川県横浜市青葉区青葉台二丁目 
取得価額:1,660百万円
鑑定評価額:1,710百万(2019/9/1)
賃貸可能戸数:39戸
取得先:積水ハウス㈱

出典:積水ハウス・リート投資法人HP

物件は東急田園都市線「青葉台」駅から徒歩9分の立地です。建物は全居室3LDKのファミリータイプで築30年を超えるものの、直近で大規模改修工事を行っていることから周辺の築浅賃貸物件と比較しても遜色ないレベルまで全面リフォームがされているとのことです。

譲渡した物件の概要

物件名:エスティメゾン横浜
所在:神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町三丁目 
帳簿価額:2,072百万円
譲渡価額:3,000百万円
鑑定評価額:2,070百万円(2019/4/30)
賃貸可能戸数:113戸
売却先:非開示

譲渡理由は以下の通りです。

参照譲渡資産は、全住戸を一括借り上げしている大口テナントが 2019 年 5 月末日付で退去(以下「大口テナント退去」といいます。)したことから、マルチテナント化を目的にリノベーション工事を実施した上で改めてリーシングする運用プランを中心に検討してきました。そのような中、昨今の好調な不動産売買マーケットを背景に、利害関係のない第三者である譲渡先より鑑定評価額を大きく上回る譲渡価格 3,000 百万円にて買い付けの申し出を受け、譲渡を含め今後の運用方針を慎重に検討してきました。その結果、譲渡資産の保有を継続した場合には、巡航稼働に至るまでの間、低利回りでの運用が見込まれること・・・(一部省略)・・・から、本日付で本資産譲渡を決定しました。

積水ハウス・リート投資法人プレスリリースより

開示資料によれば、直近8月時点の稼働率は4.2%と全戸一括賃貸していたテナントが抜けた直後で低水準となっています。

今回の譲渡で注目すべきは、利回りです。開示資料に記載の直近鑑定評価に記載の直接還元法における純収益は94,705千円であり、これを今回の譲渡額3,000百万円で割ると推定還元利回りは3.2%となります。横浜市内でリートが保有する物件のうち、現時点で鑑定評価上での還元利回りが最も低いものが同法人が所有する「プライムメゾン横濱日本大通」の4.2%なので、立地や物件そのものがとても高く評価されたものと考えられます(鑑定評価上の賃料見立てが低い可能性もありますが、いずれにしても利回りは低いものと思われます)。

取得先は非開示なので、どこが買ったのかが気になります。また、なかなかものが出てくるような立地でもないので、この取引をマーケットがどのように捉えるのかも注目されます。

積水ハウス・リート投資法人プレスリリース

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