インヴィンシブル投資法人は2019年7月1日、国内ホテル18物件の取得を発表しました。18物件の内、横浜市内の物件は1件で、「フレックスステイイン桜木町」をCalvis特定目的会社から取得する予定となっています。
「フレックスステイイン桜木町」は、横浜市中区花咲町二丁目に所在するホテルで、規模・運営形態等は以下の通りです。
【ホテル概要】
■所在:横浜市中区花咲町二丁目72番2外4筆
■敷地規模:約402㎡
■延床面積:約1,307㎡
■構造・階数:鉄筋コンクリート造地上8階建
■所有形態:土地(所有権)、建物(区分所有権(実質一棟))
■用途:ホテル
■建築時期:1991年11月(2016年7月~9月リノベーション実施済み)
■客室数:70室(シングル14室、ツイン1室、ダブル55室)
■用途地域等:商業地域(80/400)
【運営形態(賃貸借契約)】
■テナント:株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント(以下「マイステイズ」)
■契約形態:固定賃料(年額40.8百万円)+変動賃料型
■契約期間:2019年7月19日~2029年7月31日まで

建物は、外観上はマンションのように見えますが、賃貸借契約が締結されてマイステイズホテルなどを運営する㈱マイステイズ・ホテル・マネジメントによりホテルとして使用されています。
この「フレックスステイイン」は、マイステイズのHPによると「研修・出張時のご利用から仮住まい、寮、社宅の代替施設など、1泊から中長期滞在まで幅広くご利用になれます。客室はミニキッチン・家具・家電付きで、単身赴任などの長期滞在にも対応。」と記載されています。
長期滞在可能と記載されている通り、宿泊者の3割程度はウィークリーやマンスリーの利用となっているようです(出典:インヴィンシブル投資法人公表資料)。
なお、ミニキッチンは竣工当時は設置されていたようですが、現在はリノベーションに伴って撤去されているそうです。



写真はホテル公式HPの写真です。リノベーションされて時期が浅いため、客室内は非常に綺麗でオシャレです。
客室構成は、スタンダードシングル(10.3㎡)、エコノミーセミダブル(10.9㎡)、スタンダードセミダブル(12.3㎡)、スタンダードダブル(14㎡)、スーペリアツイン(27.3㎡)でシングル以外は全て最大宿泊人数は2人となっています。
各室、比較的大画面なテレビが設置されているようで、コスパの良いホテルかと思われます。
長期滞在者のために、宅配便取扱いサービスやランドリーコーナーなどもあり、宿泊者の利便が保たれています。
インヴィンシブル投資法人の公表資料に基づく直近の稼働率は90.3%、ADR(平均客室単価)は6,218円となっています。左記数値はウィークリー、マンスリーが多いことが影響してそうです。
直近期(2018年)のホテルGOPは約70百万円で、これとほぼ同額が賃料となるような契約条件となっているようです。
最後に、鑑定評価等の概要です。2019年4月1日を価格時点として以下の通りとなっています。
・鑑定評価額:1,440百万円
・直接還元法による価格:1,450百万円
・還元利回り:4.4%
・DCF法による価格:1,430百万円
・割引率:4.2%
・最終還元利回り:4.6%
取得予定価格は1,425百万円なので、1室あたり約20百万円です。投資法人は鑑定評価額よりも約1%程度安く買えたことになります。
次期以降、ADR、稼働率がどう伸びていくかが注目されます。
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