横浜駅で建設が進む、「JR横浜タワー」を現地調査してきました。

「JR横浜タワー」は、その名の通り東日本旅客鉄道(JR東)が建設を進める商業施設とオフィスからなる複合の駅ビルです。以前は「横浜エクセルホテル東急」と「横浜CIAL」があった場所で、横浜駅に直結する超一等地です。

JR東が公表している計画建物の断面図です。左側の建物は「JR横浜鶴屋町ビル」という名称で、「JR横浜タワー」と同時に建築が進められている複合商業施設です。駐車場、ホテル、商業施設等が入居する予定になっており、「JR横浜タワー」とは首都高速神奈川2号三ツ沢線の下に歩行者通路を設けて接続することになります。右側が今回ご紹介している「JR横浜タワー」です。

「JR横浜タワー」については、低層部は商業ゾーンになっており、B3~B1Fが「CIAL横浜(運営:横浜ステーションビル)」、1~10Fが「NEWoMan 横浜(同:ルミネ)」、8~10Fに「T・ジョイ横浜(同:ティ・ジョイ)」になります。それぞれ、どのような店舗構成になるのか等の詳細はあまり公表されていませんが、「T・ジョイ横浜」については、全9ホール、約1,300席の多目的利用型エンタテインメント・コンプレックスになる旨が発表されており、映画上映のほか、ライブ感が楽しめる演劇等の実演、パブリックビューイング、講演会、コンクール等幅広い利用が見込まれています。コンセプトは「FOODシネマ」のようです。

外壁には横浜駅の名と共に、各商業施設のロゴも設置されていました。

アトリウム部分です。横浜駅前は混みあったところが多いので、早く大空間が完成してほしいです。

屋上広場です。電車!高速道路!超高層ビル!と色々な趣味の方が集いそうな立地ですね。ここのほか、6階部分にも別の屋上広場ができるそうです。

高層部分については、主にオフィス利用となります。人や組織によって違うとは思いますが、一昔前は横浜で一番のオフィスビルと言えば「横浜スカイビル」と言われていました。今では築浅の「横浜ダイヤビルディング」もありますが、いずれも駅近という面では「JR横浜タワー」に勝ることはできないので、完成後は「JR横浜タワー」が横浜1競争力の高いビルとなるものと考えられます。今のところネットではオフィスの賃貸情報は出ていませんでした。今後のテナント誘致活動が注目されます。

外観からは、内陸側がエレベーターやトイレ等の共用部になっており、海側に向かって視界が抜けるオフィス空間となるものと想像されます。

ランドマークタワーからの写真です。オフィス高層部では、「横浜スカイビル」から「横浜ランドマークタワー」が頭を出すような形で見えることになると思います。

ちなみに、お隣に見えるモアーズの敷地は神奈川県内で地価公示価格が一番高い場所です。直近の平成31年1月1日時点の地価公示価格は13,800,000円/㎡となっており、半年前に比べて+約6.2%上昇しています。別の敷地なので単純に掛け算しては本当はいけないのですが、あえてこの公示価格に敷地面積約8,700㎡を掛けると、1,200億円にもなります。土地だけでもすごいことになりますね・・・。

「JR横浜タワー」は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック前の開業予定です。「横浜CIAL」の閉店が2011年なので、気づけばもう8年も経っていました。変わらない風景というのも良いものですが、「JR横浜タワー」は東西の回遊性向上などの社会的な課題解決にも役立つ再開発なので、早い開業が待ち望まれます。

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